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10回目となった渡辺一枝トークの会「福島の声を聞こう!」

あの日から3年目の春を迎えても、復興は遅々としている上に放射能禍は続いている被災地。その現地の方々のお話を聞く渡辺一枝さんのトークの会「福島の声を聞こう!」の10回目が昨日開かれました。

今回ゲストスピーカーとしてお迎えしたのは、飯館村から避難して伊達市の仮設住宅で暮らす酒井政秋さん。これまでのゲストの方々よりはうんと若い世代、多くの犠牲者の姿を見て落ち込んでいた被災直後のお話から、若者の目で見たその後の被災地の方々のリアルな姿を語っていただきました。
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1978年生まれの酒井さんは、震災前までは村内で婦人服の縫製工場の工場長を務めていましたが、震災後は仮設住宅に暮らす村民たち、とりわけストレスの多いお年寄りの悩みを聞く傾聴ボランティアに力を注ぎ、その声をホームページなどで発信してきました。そして人と人のつながりを絶やさないようにと、ばらばらになって暮らす村人が感情を分かち合える「かすかだりの会」という対話の場を設けたり、笑いを絶やさないようにと地元に伝わる民話を劇にしたりして、これから村の問題にどう関わっていけばよいかを模索しているとのこと。

そして酒井さんは、福島で起きていることを広い視野で考えようと熊本県の水俣を訪れ、胎児性水俣病の方々と触れ合った時のことも話してくださったことも、印象に残ることでした。水俣は天草の島々を望む自然がとても美しい所。酒井さんの故郷、理想的な村作りで評判だった飯館村も自然に恵まれた美しい所。その美しい所を襲った水銀禍と放射能禍。おぞましい惨禍の歴史を刻む者同士の出会いでしたが、胎児性水俣病の方々の目がきらきらと輝いていたことに、絶望をはねのけていく希望の兆しを見た気がすると語る酒井さんの目もまた、きらきらと輝いていたのでした。
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会場には南相馬のお婆さんが作り続けている「ぶさこちゃん人形」を始め、「かあちゃんのプロジェクト」の豆菓子やクッキーや、宮城県丸森町の太田茂樹さんの味噌なども販売され、飛ぶように売れていきました。放射線量の計測にも細心の注意を払い、一般の基準線量よりはるかに低い基準で出荷している生産者の方々の努力にも、私達はもっと目を向けなければと痛感させられたトークの会でもありました。次回は6月頃に味噌作りの太田さんに再び来ていただく予定です。(記:伊藤孝)

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by sh_offstage | 2014-04-03 17:36 | Comments(0)
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