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セッションハウス スタッフブログ 【スタッフより。】

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「福島の声を聞こう!vol.14」に“長靴を履いた学者さん”が登場

東日本大震災そして福島第一原発の事故から間もなく4年目となりますが、それを前に3月3日、セッションハウス・ガーデンで、渡辺一枝トークの会「福島の声を聞こう!」の14回目が開かれました。
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今回のゲストスピーカーは、直接の被災者ではなく、一枝さんが“長靴を履いた学者さん”と呼んで尊敬している環境学者の関口鉄夫さん。長野大学や滋賀大学で教鞭をとりながら、全国各地の環境問題をめぐる住民運動や裁判を専門家の立場から支援、福島にもたびたび通い、住民とともに放射性廃棄物の処理場の調査や健康調査し、きめ細かなアドバイスをしている方です。
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会場は先頃トークの会が「東京新聞」紙上で大きく取り上げられてこともあってか、およそ80人が来場して会場は超満員。パソコンの映像を使って具体的なデータや事例をあげながら、国や行政のずさんな廃棄物などへの対応ぶりを次々に指摘していく関口さんの話に熱心に耳を傾けていました。
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裂け目が生じた放射性廃棄物を詰めてフレコンバッグが野積みにされた目に見える光景から、放射線量を低く見積もったり、健康障害の拡がりを原発事故と関連づけて見ようとしない行政の姿勢など、関口さんの口から出る事例は、科学的な調査にフィードバックされたものとして、ずしりと響いてくるものでした。
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そしてこうした状況を打破していくために、農業や林業、漁業など仕事や暮らしを通して自然を良く知る地域の人達が結束して、地方の自治体を動かしていく住民運動がそこここで起きてくることが大切だと語る関口さんです。頻繁に被災地を訪れ地元の人に寄り添いながら放射能調査などをしている関口さんは、自らの健康にも問題が生じているとのことですが、まさしく“長靴をはいた学者さん”ならでは身を挺しての行動力と説得力が存分に発揮されたトークの会となりました。

「福島の声を聞こう!」次回は6月28日(日)の14時から開催します。ゲストスピーカーは今まだ南相馬市鹿島区の仮設住宅で暮らしている藤島昌治さんをお迎えします。なお、昨年12月、これまでのトークの会での7人の方の証言を収録した本が、長野市のオフィスエムから出版されました。セッションハウスでも扱っていますので、ご希望の方はお申込み下さい。
by sh_offstage | 2015-03-06 02:18 | Comments(0)
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