マドモアゼル・シネマは今日メキシコに向けて旅立っていきましたが、それを前に先週の土曜日と日曜日に『不思議な場所~メキシコ前夜』の公演(3
回)を行い、毎回大勢の方が詰めかけ、観客の皆さんとの間に熱気に満ちた空気が流れる素敵な時間が過ぎていきました。
今回のメキシコ公演は榎本武揚が初めての中南米移民をメキシコに送りだしてから
120年を記念して招かれたものです。そのために2007年の初演以来繰り返し上演してきた7人の姉妹による家族の物語を再構築し、振付の伊藤直子の祖父母の移民体験を反映したものとして、ラストシーンには当時の古写真を見せながら、1本大きな筋の通った作品となりました。
見どころいっぱいだった舞台写真を一挙公開しましょう。
異国に嫁いだ姉(村雲敦子)と日本に残った妹たち(竹之下たまみ、佐藤郁、鈴木加奈子、蓮子奈津美、中島詩織、古茂田梨乃、須川萌)が、1時間余りにわたって記憶に基づくダンス物語をテンション高く演じ、踊りきった舞台は、見る人を釘付けにしたようで大きな熱い拍手のうちに幕となったのでした。このセッションハウスでの公演の勢いが異国の地でどのように弾け、メキシコの皆さんにどのように受け止められるのか、マドモアゼル・シネマの一行は9月2日までの日程で、2都市の劇場で現地の人とワークショップを行うとともに、それぞれの劇場で2回づつの公演をやってきます。土産話が楽しみなところです。
なお、この公演を実現するためには、現地のNPO「日本とメキシコを手をつなごう」の横尾咲子さんやハニカム基金などを通して多くの方からのご支援のお蔭で実現したものです。改めて感謝申し上げる次第です。(記:伊藤孝)