プロデューサーの伊藤孝です。
ジャンさんのクリエーションWSは、どんどん作品化に向けての作業が佳境に入ってきています。そして振付作業とともに、選曲作業も着々と進んでいるようです。
前々から日本の文化のいろいろに深い関心を寄せているジャンさんですが、昨日は私が持っているCDの中から炭坑唄を選び出したのには、驚きました。かつて日本にも沢山の炭坑があった時代がありましたが、九州の筑豊地方で子供の頃から炭坑夫として苛酷な仕事に従事してきた今は亡き山本作兵衛さんが呟くように唄う仕事歌=ワークソングのCDです。
「七つ八つからカンテラ提げて、坑内下がるも親の罰、ゴットン」
山本作兵衛さんは消えていく炭坑に生きた人々の姿を後世に伝えようと絵筆を執り膨大な作品を遺した人で、今ではその作品は貴重な文化財となっています。
そうした現代の日本人にさえ忘れ去られかねない人々の生き様を表した唄や絵にヒューマンな目を向けるジャンさんの姿に、私は胸が熱くなるような感動を覚えたのです。
この作兵衛さんの唄を今度の作品で起用するかどうかは思案中のようですけれど、それはともかくとして、それぞれの国や場所の文化を深いところで捉えていこうとするジャンさんの姿勢から、私たちが学ぶことが少なからずあるように思われてなりません。
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