ポーランド・ポルトガル巡回公演報告は伊藤直子のブログでも続いていますが、今日は私もポーランド編の続きを写真入りでお届けします。
国際フェスティバルが開かれたグリフィノは先にお伝えしたように人口2万2千人という町ですが、教会前の広場で行われたパフォーマンスには夜9時半という開演時間にもかかわらず、子供たちを含めて大勢の観客が詰めかけたのには驚きました。
演じたのはお隣の国ドイツの「アンタゴン・シアター」というグループ。竹馬のような足をつけた演者たちのアクロバチックなダンスや火を使った派手なパフォーマンスに、観客は釘づけになっていました。

ひるがえって我がマドモアゼル・シネマが演じたのは大きなテントの中に設けられた舞台。同じく夜9時半(実際は15分遅れ)という開演でしたが、ここにも立ち見が出るほどのお客さんが詰めかけ、五体倒地のような激し動きもある日本人女性のダンスに熱心に見入って、大きな喝采をおくってくれました。

そしてフィナーレは、日本とポーランドのダンサーが入り乱れての「ハイハイ・ダンス」。フェスティバルの最後を飾るにふさわしい場面となりました。

4日間のフェスティバルの会場は大勢の人々が集まり賑わっていましたが、日常のグリフィノは静かなたたずまいの町。夕暮れの町を歩いてみると、ドイツ側で釣りをしていたポーランドの男たちが国境になっているオドラ川の橋を渡って家路をたどる姿も見られました。
第二次世界大戦の始め、ドイツとソビエトによって国そのものを消されてしまったポーランドです。ベルリンから車で3時間のこの町も、開戦時にはナチス・ドイツ軍によってあっという間に席巻されたことも想像に難くありません。現在ののどかな風景を見るにつけ、改めて平和の尊さを感じたひとときでもありました。(記:伊藤 孝)

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