先週の土曜日、「ダンス専科2013」公演が行われ、大勢の出演者で賑やかな舞台となりました。
毎年恒例のワークショップから創り上げていくこの公演、今年は4人の講師によって振付けられた作品と、特別参加の第一回セッションベスト賞を受賞した中村蓉の作品で構成され、「ダンスってこんなにいろいろあるんだ」と思える盛り沢山のプログラムとなりました。プログラム順に写真をご覧ください。
まず先陣をきったのは
マドモアゼル・シネマ(振付:伊藤直子)のレパートリー作品「いい子わるい子子守唄」からの抜粋によるダンス。男性1人が加わった9人が登場し、祭囃子のような音楽で踊るダンスで元気いっぱいの幕開けとなりました。
2番目は坂東扇菊WS生が着物姿で登場し場の雰囲気ががらりと一変、歌舞伎に基づく伝統的な踊りからWS生が自分達で振り付けた作品まで披露してくれました。
そして3番目は、第1回セッションベスト賞に輝いた中村蓉が受賞作「別れの詩」を再演、さらにグレイドアップした姿を見せてくれました。彼女は、その後開かれた「横浜ダンスコレクション」で審査員賞とシビウ国際演劇祭賞をダブル受賞し、来年ルーマニアでこの作品を披露することになっています。
休憩をはさんで登場したのは富野幸緒WS生によるギリシャ神話からインスパイアされた作品「セイレーンin D」。パワフルなダンスで定評のある富野ならではの世界に4人のダンサーが挑戦しました。
最後を飾ったのは平原慎太郎WS生10人による作品「わらうと」。つぶやきのような台詞を挟みながら演劇的な要素も取り入れた作品で、青春群像とでも言える風景が展開していきました。
そして昼の部ではカーテンコールの後にはセッションベスト賞の受賞式、観客の皆さんが見守る中で中村蓉さんが今後の抱負を語るとともに、審査員の1人だったダンス評論家の池野恵さんが、選考に苦慮するほど優れた作品が多かったと講評を話してくださいました。
セッションハウスが誕生してから今年で22年、多くのダンサーが育っていきましたが、「ダンス専科」に参加した中からもきっと将来が楽しみなダンサーが生まれてくることでしょう。皆さん、これからもダンサーたちへの応援をよろしくお願い致します。(記:伊藤孝)