アヴィニョン国際演劇祭で11回にわたるステージを終えたマドモアゼル・シネマの一行は、公演終了の次の日現地を発って帰国の途につき、間もなく帰ってきます。
終幕数日前に現地のネット新聞「La Provence」に公演の批評が掲載されました。照明のオペレーターと通訳をしてくださった内田ヒロコさんから、その翻訳が届きましたので、紹介させていただきましょう。
「Danse japonaise, 伝統と現代をかけ合わせて:
坂東扇菊の公演に引き続き,カンパニーマドモアゼルシネマがLa condition des soiesの舞台に立つ。伊藤直子の演出による、この極めてフェミニンなカンパニーは、伝統と現代をmixしたダンス公演を提示している。東京から来た5人のダンサーの名は、ミキ,タマミ,サヤカ,フミ、サオリという。
(撮影:楠田健造)
彼女達のダンスのテーマは非時間的な、永遠不変の「旅」である。
そしてそれは、日本のポップカルチャーを取り入れた衣装と舞台セットにより、さらに高められている。ダンサー達の個人的な経験から創られた彼女達の探求は、白い花と赤い花の対比により象徴されている。意味のある色たち、社会階級や成熟、桜の開花と共に過ぎゆく季節の象徴、、、5人の花達の記憶は私たちに過ぎ去ったつかの間の、はかない記憶を思い出させる。
コレオグラファー:伊藤直子にとって、この作品は彼女ら若者の記憶の忘却についての探求を我々に伝達するために、彼女らの身体を表現手段に変える事である。
日出ずる国から来たこのエネルギー溢れるダンススペクタクルに感嘆できる日は、あと残り数日しかない。」
帰国直後になりますが、その公演の余韻がさめぬまま、3日(土)午後7時から地下スタジオで「アヴィニョン追体験」と題したスペシャル・ワークショップを開催します。皆様もご一緒にその熱気を体験してみてはいかがでしょうか?(記:伊藤孝)