人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

セッションハウス スタッフブログ 【スタッフより。】

fromstaff.exblog.jp

福島の声を聞こう! 7回目が開かる

渡辺一枝さんのトークの会「福島の声を聞こう!」の7回目が、昨日8月31日、2階のギャラリーで開かれ、猛暑にもかかわらず70名を超す方が来場し、熱心に話に耳を傾けていました。

昨日来ていただいたゲストスピーカーは、南相馬市から原発事故後も避難せず、津波で行方不明になっている家族をはじめ地域の行方不明になっている方々の捜索活動を今もなお続けている上野敬幸さん。
上野さんは原発から22キロの南相馬市の萱浜という海に近い地域で代々農業を営んできた方。津波で家はかろうじての残りましたが、両親と長女、長男の家族4人が流され、お母さんと小学校2年生だった長女の永吏可ちゃんは自宅近くで見つかりましたが、お父さんと幼稚園の入園式を控えていた長男の倖太郎ちゃんは、いまなお見つかっていないのです。
福島の声を聞こう! 7回目が開かる_d0178431_1943834.jpg
震災当時、地区の消防団長だった上野さんは、原発事故後に避難指示が出た後も地元に残り、家族はもとより地区内の行方不明の人たちの捜索を続けてきました。70数名が亡くなっている萱浜地区。自衛隊などの救出活動が来ない中での捜索活動ですが、各地からボランティア(上野さんはこの言葉を使わず仲間と言っています)も集まるようになり、“復興浜団”を結成して、今も毎日のように、捜索活動を続けています。
これまでの道のりをたんたんと語る上野さんでしたが、会場からの「捜索活動はいつまで続けるのでしょうか」という質問に答え、上野さんは「見つからない人がいる限り、決してやめるわけにはいかないのです」と答えていました。
会場では萱浜の被災跡で出会い、以来上野さんたちの活動を追い続けてきたフォトジャーナリストの渋谷敦志さんの写真も展示され、来場者の目をひきました。
福島の声を聞こう! 7回目が開かる_d0178431_19342693.jpg
福島の声を聞こう! 7回目が開かる_d0178431_19361963.jpg
     「萱浜地区の自宅そばの海で、水面を見つめる上野さん」
被災から2年以上経っても見つからない人はまだ2,600人余りもいると伝えられています。そして福島原発の汚染水漏れは収拾の目途もたたない状態が続いています。上野さんたちの活動に終わることはないのです。(記:伊藤孝)
by sh_offstage | 2013-09-01 19:56 | 渡辺一枝トークの会 | Comments(0)
<< 「ダンス花vol.19」公演迫る 神楽坂ダンス学校プレゼンテーシ... >>