2012年から本格的なソロ作品創りを始めた若手ダンサーの小暮香帆さんが、きのう24日の日曜日、初の単独ソロ公演に挑戦、見事に1時間近くを踊りきりました。
作品は題して「遥かエリチェ」。笠井叡作品の「虚舟~うつろぶね」のイタリア公演に参加した時の経験からイメージしたもので、感情の揺れ動きを時には静かに、時には激しく表出していくもので、テンションの高い舞台を創り上げていきました。

秋。命がもえたのち、きれいに朽ちてゆく季節 / 深い眠りの冬を、ゆっくりと待つ季節 / そんなときに、そんな季節に、私はうまれました / 秋に生まれて良かったと、感じています / そして今、なたに出会えてよかったと感じています

ある日、私はイタリア・シシリー島の街、エリチェで迷子になりました。
エリチェの街は、やがてからだの中へ、奥底へと繋がっていきました。

近付いても、はなれても/ 踊りは かならず「そこ」にある / 踊りは だれに対しても等しい / だから私は踊っているのかもしれない / 遥かエリチェへ向けて / これから続く未来へ向けて / 今このからだで、そそぎこむ(小暮香帆)
果敢なチャレンジをした彼女のこれからの活躍がいっそう楽しみになる公演でした。(記:伊藤孝)