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セッションハウス スタッフブログ 【スタッフより。】

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仮設住宅では今「福島の声を聞こう!vol.15」報告

遅くなってしまいましたが、6月28日にセッションハウス・ガーデンで行われた渡辺一枝トークの会「福島の声を聞こう!vol.15」の報告をしたいと思います。

東日本大震災そして福島第一原発の事故から4年余が経ちましたが、今回は自宅のあった南相馬市の小高地区から新潟三条市に避難。仮設住宅に入居しその自治会長をしておられる藤島昌治さんに来ていただき、仮設住宅で暮らしているお年寄りの様子などを語っていただきました。
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狭い住まいの中で不自由な暮らしをするお年寄りも多い中で、相談にのったり心のケアなどをしてこられた藤島さんですが、仮設での暮らしは来年4月まで。避難解除になる小高地区に戻ってもどんな暮らし方が出来るのか、共に助け合ってきたお年寄りたちの不安は大きくなっているとのことです。そこで藤島さんは、お年寄りが一人ひとりバラバラにならないように、小高病院の一角をシェアハウス(複数人共有住宅)に改造すると共に、さらに廃校などを活用してシェアハウスにしていくよう行政などに働きかける署名運動を始めています。
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藤島さんは詩人でもあって、トークの会でもいくつかの詩を朗読して、満席の会場のから感動の拍手が送られました。藤島さんの詩集『仮設にて』から「正月もひとり」と題した詩の一節をご紹介しましょう。
「新しいはずの年は 去年の引き続きのままで とてつもなく長い 耐え難い始まりのようである / 仮設住宅の四畳半から カーテン越しに覗く よどんだ太陽を見上げ 家族や知人を恋しがる 受刑者のようでもある / いただき物の おとそを飲みながら 成すすべのない 不安と恐怖に怯える 想像もできない 一年の始まりでもある」
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足繁く被災地に通っていらっしゃる渡辺一枝さんからも、仮設住宅などが抱える問題点なども数多く指摘された会でした。次回は8月23日に相馬高校教師の渡部義弘さんに来ていただき、4年間子供たちが何を見つめ、考えてきたのかを話していただきます。皆様のご参加をお待ちしています。(記:伊藤孝)
by sh_offstage | 2015-07-08 14:01 | Comments(0)
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