4人の女性振付家が競演する「カトルカール」秋編の第2弾が12日、土曜日に行われ、映像とのコラボも含み音作りにこだわったソロ3作品、夏目漱石の「夢十夜」の朗読をまじえた演劇的要素もある群舞1作品と、コンテンポラリー・ダンスの多彩な表現を提示する見応えのある舞台となりました。プログラム順に舞台の様子をお楽しみ下さい。
1.清藤美智子『私はわたしを抱きしめよう』
目に見えるもの。聴こえてくるもの。香ってくるもの。肌で感じること。私を通して味わえる経験のすべて。ダレがNOトイッテモ 手を広げそれらをうけいれ、私はわたしを抱きしめよう。
2.木野彩子『En attendant,,,,,』(2015年2月ベルリンで発表した作品の再構成)
じゃあ、行くか。ああ、行こう。二人は動かない。待つこと、待ち続けること、永遠にめぐりつづけること。
3.渡部倫子『崩~クズシテムコウヘ・・・ツンデムコウヘ。』(札幌からの参加作品)
出演:弦巻啓太、岡田豊、牛島有佳子、苫米地里香、堀川千夏、村岡明子、渡部倫子
積み上げては崩れ、崩れては積み上げるの繰り返し。時には自ら崩すがいい。残酷な恍惚が来るだろうか。灰色の後悔が、覆うだろうか。そしたら、明日も見えるだろうか。
4.小池陽子『九月の水―Waters of September』
音楽:石井則仁 マープリング映像:流浪馬里奥
予期せず遭遇した災害。突然襲ってきた圧倒的な孤独への恐怖と無常感。大切な人の「死」を意識した時「生」が私の中に流れ込んできた。
いま元気がいい女性振付家たち、今後の更なる活躍が期待できる公演でした。続いて来週21日からは若手ダンサーの競演「ダンス花」シリーズが始まります。お楽しみに。(記:伊藤孝)