「競わないダンスをしたいのです」と、初代のコーディネーター花岡良枝さんが神戸のコンクールで出会った全国の大学生に声をかけて始まったUDC公演は、今年で15年目を迎えました。
「その間の驚くばかりの社会の変化を受けながらも大学生ダンサーたちは今年も変わらぬエネルギーを届けます。」として実施した2日間3回公演は、まさしく若い力と創意にみちた賑やかな舞台となりました。

今年の参加校は愛媛大学、岡山大学、お茶の水女子大学、京都造形芸術大学、大東文化大学、天理大学、東京学芸大学、東京女子体育大学、日本女子体育大学、日本大学芸術学部、松山大学、横浜国立大学の12校から総勢63人が出演。各校の作品とともに、限られた時間の中で合同作品にも挑戦、見事な連携プレイで公演を盛り上げました。合同作品を軸に舞台の熱い空気を感じ取っていただければと思います。


「ここに集まった63人は、全員が専門的にダンスを学んでいるわけではありません。しかし、すべての人がダンサーであり、ダンスの楽しさにとり憑かれている人たちです。それがゆえに、お互いが衝突することも、行き詰まり、壁にぶつかることもあります。しかしながら、遥か高い壁を全員で超えた時の達成感は、言葉にできないほど素晴らしいもので、その快感を味わうたびにダンスの素晴らしさを実感します。」(コーディネーター長:愛媛大学・三上真結)




15年の歴史の中で、UDCを卒業してダンスの世界で活躍する先輩たちも大勢います。彼らの中から、コンテンポラリー・ダンスの将来を担う若者たちが生まれてくることを期待しています。(記:伊藤孝)