ゴールデンウイークの後半に開講中の「神楽坂ダンス学校」に6日の金曜日、ドイツ・ダンス連盟の会長のウラ・エルマンさんら8人の視察団が来場し、近藤良平さんのクラスを見学するというサプライズな出来事がありました。


この一行は日本バレエ協会が主宰し文科省の「青少年国際推進事業」の一環として劇場や大学などのダンス関係施設の視察や意見交換のために来日したもので、バレエ協会常務理事でありセッションハウスのダンスクラスの講師でもある高木俊徳先生の提唱で、ダンスのための小劇場の代表として当所を訪問することになったのでした。

高木先生のお話によると、ドイツではプロフェッショナルなダンサーの育成とは別に、多くの人に身体表現の楽しさを感得してもらう社会教育という視点に立った「ダンス文化」というジャンルが明確化されているということから、日常のさりげない動きのイメージから身体表現を引き出していく良平さんのクラスは打ってつけの対象だったようで、興味津々の面持ちで見学していました。
そして一行のうち一般の人にダンスを教えている方など2人がワークショップに飛び入り参加し、良平さんの巧みな誘導の下、リラックスした国際交流の時間となりました。


ワークショップの後は、2Fギャラリーで良平さんやマドモアゼル・シネマの伊藤直子らも参加しての意見交換会。森鷗外などの翻訳も手がけている日本語に堪能なハイケ・パチケさんの見事な通訳を仲立ちに、良平さんの活動ぶりやセッションハウスの歴史などへの質問、日独両国のインデペンデント・ダンサーに共通する問題点などでの意見が飛び交い、熱い気持ち(Leidenschaft)が通い合う話し合いとなったのでした。(記:伊藤孝)