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“原発は悲しみを生み出した”元原発勤務者のリアルなトークに戦慄

一昨日の10月18日(火)、渡辺一枝トークの会「福島の声を聞こう!」の21回目が行われ、原発で働いたことのある方のリアルなトークに戦慄を覚える会となりました。
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ゲストスピーカーとして来ていただいたのは、浪江町生まれの今野寿美雄さん。今野さんは、事故の前までは福島や女川、東海の原発、JAEAもんじゅなど原子力関連の現場で電気設備や機器の建設工事などにあたっていた方ですが、被災後は「帰還困難区域」が大多数を占める浪江町には住めず福島市に避難してそれまでの仕事をやめて、現在はもっぱら被災地の支援活動、とりわけ「子ども脱ひばく裁判」など原発関係の訴訟の支援者として活動しています。
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原発内部をよく知る者として、除染したといっても今も計測器が振り切れる所も数多く、爆発した原発の内部は高線量の放射能のため人が入ることが出来ずにロボット頼みなのに、そのロボットも次々と原子炉内部で動けなくなったりして、作業も滞りがちなのだと言います。原発内で働く人たちの被曝も深刻な問題で、収束なるものは見通せない状態のようです。親しくしていたご夫妻も癌に侵されて相次ぎ亡くなられたという無念な想いも吐露させる今野さんでした。
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今なお浪江町除染作業が終わった土壌の中にはまだ高度の残留放射能。計測器が振り切れる所もあった。(今野氏調査撮影した写真)

その一方で、渡辺一枝さんも語っておられましたが、放射能被害の深刻さを問題にして追及していくと、行政側のみならず一般市民の中からも復興の妨げになるという意見も出てきて、被害者が加害者にように思われる事態まで生じてきているというのです。そして例え「帰還困難区域」が解除されたとしても、残留放射能の危険が払しょくされない現状に、故郷の町に帰るべきか帰らざるべきか、揺れ動く状況に耐えられず自死する人も絶えないとこと。先頃には飯館村の102才の方が天寿を全うすることなく自ら命を絶ったとのことも報告され、被災者の心の闇の深さに今更ながら思い知らされたのでした。
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最後に今野さんが語った言葉「原発は悲しみを生み出し続けています」が、通奏低音のように重く響いています。(記:伊藤孝)
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by sh_offstage | 2016-10-20 01:04 | Comments(0)
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