昨日から2Fガーデンでは高橋誠さんの展覧会「アマルコルド」が始まっています。「アマルコルド」というのは古いイタリア語とのことですが、映画の巨匠フェデリコ・フェリーニの映画のタイトルで知られる言葉で、「私は覚えている・・・私は忘れない・・」という意味があるとのこと。

版画やタブロー画を描き続けてきた高橋さんは、日本具象版画展など多数の受賞歴があり、よくガーデンで個展やグループ展を開いてくれる吉田卓史君や松本純一君が学んだ東洋美術学校で後進の指導にもあたっています。

会場には、アコーデンを弾く人やコックさん、コーヒーを入れる人、鋸を引く職人さんや、スイカやカボチャや鉛筆削りなど、身近にある人や物をユーモラスに描いた作品が展示され、ほのかな空気が流れています。

「私の絵画は具象画です。でも、写実を目指している訳ではありません。想像画、イメージ画を主に描いています。長い時を経て歪んでしまった記憶や妄想に、形を与えられたらと思うのです。そして、その作品が人の心の琴線に触れて、何らかの感情や感覚をさざ波のように見る人に思い起こすことができたら良いなあと思っております。」(高橋誠)

この展覧会は29日(土)まで開いています。ぜひお立ち寄りになって「アマルコルド」の世界に浸ってみて下さい。皆さまのお越しをお待ちしています。(記:伊藤孝)