原発事故から丸6年が過ぎました。3.11の1年後から作家の渡辺一枝さんが主宰して始まったトークの会「福島の声を聞こう!」、今週の27日土曜日にその23回目が開かれます。今回のゲストは前にもお出でいただいたことのある長谷川健一さんに再び来ていただき、今帰村問題で大揺れに揺れている飯館村の現状を映像をまじえて語っていただきます。
2013年に来ていただいた時には、長年飼育し続けてきた牛たちとの離別など被災直後の辛い体験を話していただきました。
そして今なお長谷川さんは、「チェルノブイリの祈り」著者でありノーベル賞受賞作家のスベトラーナ・アレクシエィヴィチさんが福島を訪ねた番組など、多数のテレビ番組や雑誌などでも原発被災地の問題について積極的な発言をし続けています。
復興などという言葉とは裏腹に、放射性廃棄物の詰まった真っ黒なフレコンバックがそこここに目につく飯館村の今の姿は、日本一美し村といわれたことがもはや遠い昔の物語になってしまっているのです。その一方では先日も原発再稼働のニュースが流れ、被災の記憶が換骨奪胎されていこうとしています。そうした今だからこそ、若者やダンサーやアーティスト達にもぜひ長谷川さんのお話を聞きに来てほしいなと切に願っているのです。(記:伊藤孝)