年が明けて2019年となりました。明けましておめでとうございます。今年もアーティストやダンサーたちがセッションしあう場としてご活用下さいますよう、よろしくお願いいたします。
私は毎年恒例となった鹿児島で新年を迎えてきました。今も変わらず鹿児島のシンボルの桜島が青空の下、静かに噴煙を出しながら誇らしげにその存在を見せてくれました。
近くの港には桜島を背景に多くの小さな漁船が舫っていて、それはまるで楽屋でわくわくしながら出番を待っているダンサーたちのように見えました。
また西南戦争で敗れた西郷隆盛たち2300余人が奉られている南洲神社の墓地からも桜島が望まれましたが、墓標を見ていると17歳とか20歳という若さで亡くなった戦死者が少なからずいたことに胸を突かれ、平和の意味に想いを馳せられもしたのでした。
「乱世」の様相がますます色濃くなってきている昨今ですが、今年も多くの問題に直面していくことでしょう。鹿児島から帰りの飛行機からは遠く夕日に輝く富士山が望まれましたが、その穏やかな姿を見ていると、「猪突猛進」と今年の干支・猪君のように勢いよく立ち向かっていく時にも、問題の深意はどこにあるのかを考えながら、静かに歩みを進めていくことが肝心なことだと改めて思わされたものでした。
セッションハウスは1月12日、13日の藤田善宏さんの主催公演を皮切りに、自主公演が1月19日の「シアター21フェス冬編」を始めとして、今年もダンス公演が目白押しとなっています。ご期待下さい。(記:伊藤孝)