平成という一つの時代が終わるのを前にして、27日(土)、28日(日)に行われたマドモアゼル・シネマの「平成行進曲」公演は、舞台と観客席ともども「喜びも悲しみも幾年月」、時代の遷り変りへの一人ひとりの想いが交錯しあうひとときが過ぎていきました。
作品の基になったのは2001年のパークタワーでの初演以来、数回にわたって上演してきた「二月のマーチ」。18年の時間の流れの中で、忘れられない記憶を内包し、代々のダンサーが踊り継いできた作品を、平成生まれが多くなった現役ダンサーの体験に即してリメイクしての上演でした。振付・演出は伊藤直子、出演は昭和生まれの竹下たまみ、鈴会加奈子、平成生まれの蓮子奈津美、古茂田梨乃、中島詩織、須川萌、佐治静、中込美加、豊永洵子の合わて9人。誰しも経験のある運動会をモチーフにした作品です。観客も参加する場面もあって賑やかなひとときがある一方、多事多難なであった時代に想いを致す時間を内包した舞台でもありました。そして今回は、オープニング・アクトとして「平成行進曲」の前に、世界各地で活動している新世代の柿崎麻莉子がワークショップで振り付けた作品「Beats Per Movement 」を上演、9人のダンサーがカラダを目いっぱい使った群舞を披露してくれました。出演は今井琴美、栗朱音、黒沼彩葉、駒田愛子、齊藤瀬奈、佐々木実紀、柴田美和、白鳥雄也、樋浦瞳方法こそ違え、マドモアゼル・シネマ作品も柿崎作品も“踊る喜び”いっぱいのダンスだったように思います。デジタル時代の中で人のカラダの可能性を追い求めるダンサーたちです。きっと新たな時代を切り開いていってくれることでしょう。(記:伊藤孝)
方法こそ違え、マドモアゼル・シネマ作品も柿崎作品も“踊る喜び”いっぱいのダンスだったように思います。デジタル時代の中で人のカラダの可能性を追い求めるダンサーたちです。きっと新たな時代を切り開いていってくれることでしょう。(記:伊藤孝)