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セッションハウス スタッフブログ 【スタッフより。】

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疫病禍の下で考えることは?「二歩後退、一歩前進」を!

        二歩後退一歩前進を

いま私たちは前代未聞の疫病禍の中にあって、これまでのような活動を休止せざるをえない状態になっています。セッションハウスも1991年の創設以来の大きな壁に立ちはだかれて、公演や展覧会等が軒並み中止または延期の事態となっており、人の出入りもない日々となっています。

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新型コロナウイルスはこれまでの疫病とは異なり、グローバル化で活発になった人の往来や物流のため感染力のスピードは想像を越えるものがあり、あっという間に世界中がコロナ一色になってしまいました。いつ終息に向かうか分からない今ですが、この疫病禍は私たち人間の文明のあり方を問いかける面もあるように思います。とどまることのない欲望で自然破壊をしてきた人類です。地球の温暖化に見られるように、私たちは自然と静かに向き合い、自然と折り合って生活をしてきたことを忘れ、目先の快楽を求めることに重きを置いた暮しをしてきたのではないでしょうか。フランス文学者の中条省平さんがカミュの「ペスト」が教えるものとして、「人間が世界の中心にいると考えることを戒め、人間の限界を謙虚に認め、落ち着いて自分のできる責務を果たすことが各人のモラル(行動の指針)になるべきです。」と語っています。まさしく今の事態はそうしたことを私たちに問いかけていると言えるでしょう。
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翻ってセッションハウスを運営する私が考えたことは、発足当時の原点に立ち返ってみることでした。小劇場ならではの特性を生かして、一人ひとりがフェイス・トゥ・フェイスで向き合いセッションしあっていく場として、出発したセッションハウスです。しかし、巷の文化状況は経済の動向に連動するかのように、多くの人が寄り集まり、盛り上がることが企画の成否を左右する指標になってきていたのではなかったでしょうか。
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ところが疫病下で人と人との間にソーシャル・ディスタンスが求められている今、私たちはどのような活動をすることが出来るのか、問われています。人と人とのダイレクトな出会いが難しい中、映像の発信などを駆使してコミュニケートしていくことも大切なことでしょう。しかし、私たちは緊急事態宣言が解除された時には状況の進捗を注視して、ソーシャル・ディスタンスをしっかりとりながら、企画を実施していくようにしていきたいと考えています。大勢集まって盛り上がることを求めるのではなく、演じる人も見る人も少人数でしっかりとコミュニケートする小劇場ならではの原点に立ち戻って考えていく、よい機会だとも思っています。「一歩後退、二歩前進」の拡大基調ではなく、ゆっくりと歩んでいくように原点に戻ることは「二歩後退、一歩前進」することです。この気概で随時企画を発表していくつもりでいますので、皆様のご協力とご参加をお待ちしている次第です。(記:伊藤孝)

             

                                


by sh_offstage | 2020-04-28 17:31 | Comments(0)
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