劇場でのライブ公演に代わり緊急事態宣言下で始まった「セションオンライン劇場」は3週間目を迎えた30日の土曜日、午後と夜に2つの公演を発信しました。
司会役マドモアゼル・シネマの中島詩織の明るい語りかけからの幕開けです。

まず午後3時からは、アジアやヨーロッパ諸国でも活躍してきた黒沼千春さんが登場、日大芸術学部出身で書道家でもある彼女は、自ら作った棚のような立体作品を使って、書とコラボレイトするシャープなダンスを見せてくれました。題して「点×線」。




踊った後は、視聴して下さった方とのチャットを通しての意見交換コーナーで、海外体験や書とダンスの関係などについての話がはずむひとときとなりました。見た方と直接声を交わすのではないけれど、演じる者と見た方とのコミュニケーションのあり方は、オンライン方式は今の時代ならではの新機軸と言えるのかも知れません。

また、午後8時からは大駱駝艦出身の舞踏ダンサーの奥山ばらばんさんが登場、セッションハウスでも度々踊ってくれている方ですが、今回も鍛え抜かれたカラダを存分に生かしたダンスを披露してくれました。題して「ながれたり」。



奥山さんは4月の
D-zoneフェスでデュエット作品を踊る予定にしていましたが、緊急事態宣言下でやむなく公演を延期せざるを得なくなり、今回ソロでのリベンジ作戦となったものでした。今回は映像発信ということで、テクニカル・スタッフが奥山さんのカラダの動きを伝えるために、2つの画像を重ねて見せるなどの工夫をこらしましたが、これもまたライブ公演ではみられない「オンライン劇場」独時の表現方法となりました。



チャットを通してのアフタートークも、自粛期間中のトレーニングはどうしていたのかなどのやり取りもあって、今の状況下ならではの言葉も飛び交いました。

今回の2つの「オンライン劇場」も2週間「アーカイブ」としてセッションハウスのHPで見ることが出来ます。ご覧になれなかった方、そしてもう一度見てみたい方は是非HPを開いてみてください。
この「オンライン劇場」6月も続きます。来週の6月6日にはやはり2本立てで、午後3時からは熊谷理沙さんが、午後8時からは神田初音ファレルさんと若手ダンサーが相次ぎ登場します。ぜひ「セッションオンライン劇場」にアクセスしていただければと願っています。(記:伊藤孝)