相撲力士を日本画の手法で描き続けている木村浩之の展覧会が始まりました。2003年に多摩美術大学卒業以来、お相撲さんの動きに魅せられ、相撲部屋に通いながら描いた作品は数知れず、テレビ中継などにゲスト出演したこともある相撲通です。

木村さんは毎年個展をはじめ海外をむグループ展に積極的に出品参加しているベテラン作家です。
2008年にはセッションハウス・ガーデンで個展を開き、琴欧州が全盛期だったことから在日ブルガリア大使が訪れるなどの賑わいをみせたものでした。今回は当ギャラリーでの久しぶりの個展となるものです。

会場に入ると62人の力士のお面作品が目に飛び込んできます。眼鏡をかけた顔もあって、ユーモラスなお相撲さんの土俵外での表情が楽しませてくれます。



その他相撲の動きを捉えた墨絵の大作や色彩豊かな作品も多数展示されています。


またギャラリー奥にには木村さん夫妻が教えている絵画教室の子ども達の作品も展示されていて、早くも春が来たような気持ちになってくる作品群です。
そして2日目の日曜日には親子連れのお客さんを前に、大きな紙に墨汁で希代の横綱「千代の富士」の土俵入りの姿を描くパフォーマンスを披露、15分ほどで一気に描き切るという離れ業を見せてくれました。


新型コロナウイルスの感染者が増え緊急事態宣言が発令された今ですが、木村浩之展は15日(金)まで開催中で静かな雰囲気の中でご覧いただくことが出来ますので、皆様のお越しをお待ちしています。(記:伊藤孝)