昨日7日からセッションハウスの2階ギャラリー【ガーデン】で合同美術展「ディストピアの到来に抗して」が始まりました。
新型コロナウイルスによるパンデミックの中、監視社会化や同調圧力が席巻し始め、かつてジョージ・オーエルが「1984」で思い描いたディストピアが現実のものになりかねない今、この状況にアーティストたちがどのような想いで向き合ってきたのかを問う展覧会で、20代から80代までの作家10人が思い思いの作品を持ちより展示しています。
参加した作家は、大野修、小倉信一、岡ノ谷美依、近藤あき子、相良由紀、清水佳奈、高橋ブランカ、丹野有美子、吉田卓史、松本純一の10人。
大作、力作ぞろいでどのように展示するかで四苦八苦しながらの展示作業で、見応えたっぷりの異空間が出現しました。
油彩やアクリル作品や素描作品、布を使った作品、写真など表現手法もさまざま。作家たちも美術歴の長いベテランから今年美術学校を卒業したばかりの若い人までさまざま。でも全員が自分の発想や表現方法を探求し続けることは同じで、会場にはフレッシュな空気が流れています。そして今回は作品を展示するだけにとどまらず、作家一人ひとりの写真入りプロフィールや、コロナ禍の中で考えたこと感じたことを書いてもらったコメントをパネルにして展示、作家一人ひとりの世界をより深く理解してもらう試みもしており、好評を博しています。
この合同美術展、16日(日)まで開催しています。コロナ禍の厳しい中ですが、それだけに静かに一人ひとりの作品に向き合い対話していただくひとときを過ごしていただきたく思い、皆様のお越しをお待ちしています。(記:伊藤孝)