17日(土)18日(日)、今年の「ダンスブリッジ」と全ての最後を飾る3組による公演が行われました。題して「3つのヒーロー」。出品したのは黒須育海、笠井瑞丈、近藤良平。それぞれ趣向をこらしたヒーロー像を見せてくれました。

トップバッターは黒須育海で作品は題して「STAND BY」。黒い衣裳で演じたのは自分にとってのヒーロー「サンダーバード」でした。


「テレビ番組<サンダーバード>。2065の近未来世界を舞台に、人びとを救うばく5つの救助用スーパーメカ〈サンダーバード〉を駆使する国際救助隊。それが僕のヒーローだった。
家や基地がガシャンガシャンと形を変え、それぞれの機体が発進する姿には目を輝かせていました。自分の部屋も・・・そんな想像を膨らませた子ども時代。誰かの為に命をかけるって素晴らしい。そんな深く考えていませんでしたが、きっと心の奥底で誰かの為に動く感情が芽生えた気がしています。そんなオレが今・・・」(黒須育海)


2番目に登場したのは笠井瑞丈。上村なおかを共演者に「死と英雄」と題した作品を静謐な踊りで見せてくれました。
「ヒーローを日本語にすると英雄という言葉になる。ある辞書には<普通の人には出来ないような事柄を成し遂げる人>と書かれてある。
私が考える英雄は死を恐れずに信念を貫くこと。死を恐れずにとは、それは死を差し出しでもという意味でもある。そんな英雄たちのために。」(笠井瑞丈)



そしてトリとして踊り演じたのはアルゼンチン生まれの近藤良平。「マリオ・ケンペス」というサッカーの英雄をタイトルにユーモラスな舞台を繰りひろげました。


「小さな頃、僕は野球カードではなくサッカー選手カードを集めていた。スタジアムで初めて見たサッカーは、ブエノスアイレスで数万人の人たちがただただ熱く興奮していた。
奇しくも、この日曜日に2022年ワールドカップの決勝が行われる。それもアルゼンチン対フランス。また、ヒーローが生まれる。」(近藤良平)




こうしてセッションハウスで今年最後の舞台が賑やかに幕となりました。来る2023年も多彩はプログラムが用意されています。乞うご期待です!(記:伊藤孝)