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セッションハウス スタッフブログ 【スタッフより。】

fromstaff.exblog.jp

またあの時代のことを語りたい

プロデューサーの伊藤孝です。

今日は終戦65年目の記念日。セッションハウスは地下スタジオではワークショップ、2Fガーデンでは展覧会と平和な光景が続いているのは素晴らしい。でも今日はやはりあの時代のことを語りたい。

先日NHKスペシャルで「玉砕」という番組を見た。昭和18年、アッツ島という北太平洋の小さな島で、アメリカ軍の圧倒的な攻勢の前に弾薬や食糧の補給も断たれ、援軍も来ないで見捨てられた2600人余りの兵士が絶望的な戦いを強いられ、全滅した戦争の知られざる背景を炙りだした番組だった。その死者の数は2638名、生還者はわずか27名。その膨大な死者は「玉砕」(玉が砕けるように美しく散るという意)という美名の下で伝えられ、悲劇の真相は糊塗されていったのだった。その兵士達の絶望的な戦いを強いたのは、やはり言葉だった。東条英機が陸軍大臣だった時に書いたといわれる「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓の一節。負け戦でも捕虜になることは恥じとして禁じるこの言葉は、アッツ島のみならず幾多の戦場で兵士達に死ぬことを強要するものであったし、サイパンや沖縄では一般住民にも自決を強制するものだった。一つの言葉がもたらした恐るべき呪縛力。ポジティブにもネガティブにも言葉の重みを改めて思う8月15日である。



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# by sh_offstage | 2010-08-15 16:53 | Comments(1)

楠田ワークショップ始まる

プロデューサーの伊藤孝です。

オランダから楠田健造君が久々に帰国、今日からワークショップが始まりました。1999年にオランダに渡り、今では彼の地では押しも押されぬダンサーとして大活躍の健造君ですが、古馴染みのセッションハウスを忘れずに来てくれたのは、とても嬉しいことです。

大勢の参加者を得たインプロビゼーション・ワークショップは、呼吸すること、耳をすまして隣の人の気配を感じること、筋肉と骨の間のずれを感じることなどなど、体の中や周りの人達との関係を繊細に感じ取ることの大切さを体験するもので、自然に集中力を高まっていくのがありありと分かる3時間(予定は2時間でしたが)となりました。
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このワークショップは明日と少し飛んで水曜日にも開かれます。今からでも遅くはありません。この機会に是非ご参加ください。

でもさらに欲を言えば、健造君がセッションハウスで踊ってくれた時のことが思い出されてきて、次の機会にはぜひ公演で思いきりダンスを見せてほしいなあと思うのです。とりわけ近藤良平氏や笠井瑞丈君と共演した際の丁々発止のセッションと、その中で踊ったソロ・ダンスの素晴らしかったことが、今も目に浮かんできているのですから・・・。

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# by sh_offstage | 2010-08-15 00:38 | Comments(0)

「原田松野展」に近藤良平さんもさっそく来場

プロデューサーならぬセッションハウスのパパラッチの伊藤孝です。

昨日から始まった原田松野先生の個展「シャツの風景」にさっそく近藤良平さんが駆けつけてくれました。舞台はもとよりテレビや雑誌の取材で大忙しの良平さん、「リンゴ企画」で身につけたシャツも展示されているので、その衣裳と良平さんの2ショットを撮りたいのはパパラッチとしては当然のこと。撮影したいとの私の要望に答えて夜遅くオートバイを走らせての再来場、かっこいい写真が沢山撮れましたが、その1枚を紹介する次第です。

「原田松野展」に近藤良平さんもさっそく来場_d0178431_10395145.jpg


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# by sh_offstage | 2010-08-12 20:08 | Comments(0)

原田松野展「シャツの風景」始まる


プロデューサーの伊藤孝です。

今日11日から2Fガーデンで「原田松野展・シャツの風景」が始まりました。
女子美大教授の原田先生は、2005年以来公演ごとにマドモアゼル・シネマの衣裳を手がけてくださっており、いつも意表をつくデザインや色使いで私たちは驚かせられています。でもそれをダンサー達が身に纏い動き出すと、その衣裳たちには命を吹き込まれ舞台の上で光を放ち始めるのです。日頃から人の動きをよく観察していてこそ生まれてくるデザインなのだと、いつもいつも感服させられています。

今回は、昨年8月のマドモアゼル・シネマの「100歳からの日記」公演で着用した衣裳たちと、昨年10月の「リンゴ企画・山羊ボー走」公演での衣裳たちが、私が撮影した写真とともに展示されています。芸術監督・近藤良平氏による「リンゴ企画」にはご存知のように男性も参加している企画。原田先生にとって2度目の挑戦でしたが、写真をプリントした衣裳を身につけたダンサー達が、いっそう輝きを増したことが思い出されてきます。

展覧会は15日(日)まで開催していますので、ぜひご覧になってください。
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# by sh_offstage | 2010-08-11 19:07 | Comments(0)

あの時代のことを語りたい

プロデューサーの伊藤孝です。

昨日8月9日は長崎の「原爆の日」だった。今日はダンスやアート以外のことを語ることを許してほしい。

8月、今年は日本の敗戦後65年という節目だからだろうか、テレビでは例年以上に多くの戦争にまつわるドキュメンタリー番組やドラマが放映されている。私はダンスや展覧会の企画を進めていく一方で、少年時代に疎開地から広島への原爆投下の閃光を目撃した者として、そうした番組やニュースに無関心ではいられない。そして10年か15年か早く生まれていたら、自分も戦場に行き人に銃を向けていたかも知れないのだ。そう想像するにつけ、あの時代に起きたことが他人事とは思えなくなってくる。

そうしたニュースや番組を見る中で大きな衝撃を受けたことがある。それは核兵器の廃絶を唱えながらも「核抑止力は我が国にとって引き続き必要」と語った広島での記念式典後の総理大臣の発言だった。65年もの間苦しみぬいてきた被爆者の方々にとっても、平和を願って生きている私たちのとっても、現実主義者とはいえあまりにも配慮のない言葉である。被爆国の首長が言ってはいけない言葉ではないだろうか。長崎、広島を訪れ被爆者の話を聞いて核廃絶への決意を固めたという国連事務総長潘基文氏の真摯な姿勢に比して、現実を変えていこうとする理念を欠いた発言だと思わざるを得ない。

私たちダンスやアートに携わる者たちには、現実世界が酷ければ酷いほど過去の記憶を風化させることなく将来へ向けて希望の兆しを提示していく役割がよりいっそう強く求められている。そう考える時、こうした言葉の一つ一つに敏感であることが必要だと改めて思う。



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# by sh_offstage | 2010-08-10 14:30 | Comments(2)